WordPressインストール時点から入っているHello Dollyという名の謎のプラグイン。
と疑問を浮かべている人も多いことでしょう。
このページでは、そんなHello Dollyプラグインについてご紹介していきたいと思います。
この記事を読むことで、人に話したくなるWordPress知識が身に付きますよ。
Hello Dollyプラグインとは？
Hello Dollyプラグインとは、WordPressのダッシュボード上に歌の歌詞を表示するためのプラグインです。
Hello Dollyプラグインを有効化すると、1964年に人気のあったミュージカル「Hello, Dolly!」の主題歌の歌詞の一部がダッシュボード上にランダム表示されます。
まるでネタのようなプラグインですよね。
なんのために歌詞を表示するのか？
ここまで読まれた方は
という疑問を抱えていることでしょう。
実は、このプラグイン自体には何の意味もありません。
それなら、なおさらこのプラグインがインストールされている意味が分かりませんよね。ですが、WordPressの歴史を辿るとその理由が見えてきます。
WordPressにはもともとプラグインを追加するという機能自体がありませんでした。
現在のWordPressバージョンは5を越えましたが、始めてWordPressにプラグインをインストールできるようになったのは2004年5月にリリースされたWordPress1.2からです。
そして、そのときにリリースされたプラグインがHello Dollyだったというわけです。
Hello Dollyプラグインは、WordPressの共同創業者であるMatt Mullenweg（マット・マレンウェッグ）氏によって作られました。
それ以来、Hello Dollyプラグインは全てのWordPressバージョンで自動的に搭載されています。
ちなみに、こちらでHello Dollyの歌を聴くことができます。
今後もWordPressでブログを運営していくなら、１度は聞いておきたいですね。
Hello Dollyプラグインの目的はなに？
Hello Dollyプラグインに実用的な目的はありません。
そのため、最初からWordPressのパッケージ内に含めないでほしいという意見も多数ありますが、初期導入から15年以上が経過した今もデフォルトインストールプラグインとして残っています。
一応、WordPress側の回答としては
と言った回答を行っています。
Hello Dollyプラグインのソースコードをダッシュボード内から見られるようになっていますので、「プラグイン開発者はそれを見て勉強して欲しい」といったことでしょう。
ですが、実際にはプラグイン開発の研究材料になるほど良い例でもないので、デフォルトプラグインとして含まれる理由はWordPressの伝統であると考えらるのが適切です。
Hello Dolly WordPressプラグインは当時の古き良き時代と、WordPressがどこまで進歩したのかを思い出させてくれます。
Hello Dollyは削除してもいい？
Hello Dollyプラグインは削除してしまって問題ありません。
Hello Dollyプラグインには歌詞を表示する機能しかありませんので、ブログに全く影響を与えず削除することが可能です。
停止にしておくだけでもいいのですが、使わないプラグインを停止状態で置いておくのはセキュリティ的にもよくありませんので、なるべく削除を行いましょう。
Hello Dollyの使い方
ここまで見てきたように、Hello Dollyプラグインには使い方は存在しません。
プラグインをインストール＆有効化するだけで、自動的にダッシュボードの右上にHello Dollyの歌詞が表示されるようになります。
表示される歌詞を変更してみる
Hello Dollyプラグインは開発者用の勉強素材としての位置付けですので、ソースコードも簡単なものが使われています。
そのソースコードを改変することで、別の歌詞を表示させることも可能になります。
実際にソースコードをいじって別の歌詞を表示させてみましょう。ちなみに、プログラムコードを書き換えることをコーディングと言います。
まずは、プラグインの中にあるプラグインエディターをクリックします。
編集するプラグインをHello Dollyにして、選択をクリックします。
17行目に$lyrics = “という文字列がありますので、探してみてください。
その後に歌詞が続く形になっており、歌詞を除くと「$lyrics = “ここに歌詞が入ります”;」このようなコードになっているのが分かるはずです。
あとは、現在入っているHello Dollyの歌詞と、表示したい歌詞を入れ替えるだけでOKです。
今回は一青窈さんのハナミズキの歌詞を入れてみました。
改行ごとの文字がランダム表示されますので、適度な長さで改行した歌詞を準備しましょう。
Hello Dollyプラグインが有効になっているので警告：使用中のプラグインへの変更は推奨されません。と表示されますが、そのままファイルを更新をクリックします。
これでコーディングは終了です。
ダッシュボード右上を確認すると、このようにHello Dollyの歌詞ではなく、ハナミズキの歌詞が表示されます。
実際にHello Dollyプラグインをこのようにコーディングする方はほとんど居ないと思いますが（意味がないので）、もしコーディングされる場合には、念のためバックアップをとってから実行しましょう。
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