WordPressのサイトで.htaccessが見つからず焦った経験はありませんか。
表示やリダイレクトの不具合、パーマリンクの不安定さ、編集権限の疑問など、原因が把握できないと対応が進みません。
この記事では、.htaccessの所在確認手順を管理画面やFTP、SFTP、SSHごとにわかりやすく解説します。
さらにホスティング別の配置や編集時の注意点、バックアップと復元の実践的な手順もカバーします。
まずは基本の確認ポイントから順に見ていきましょう。
WordPressでの.htaccessの場所確認手順
WordPressサイトで.htaccessの場所を確認する手順を、初心者の方にもわかりやすく説明いたします。
.htaccessはリダイレクトやパーマリンク、セキュリティ設定などに使われる重要なファイルです。
配置場所は環境やインストール方法によって異なりますので、複数の方法で確認することをおすすめします。
ルートディレクトリ
まずはサイトのルートディレクトリを確認してください。
一般的にはpublic_htmlやwww、htdocsといったフォルダがルートに相当します。
ルートに.htaccessがある場合、WordPress本体の設定やサーバ全体の挙動に影響しますので注意が必要です。
ファイルマネージャーで表示されない場合は隠しファイルの表示設定を有効にしてください。
公開ディレクトリ
WordPressをサブディレクトリにインストールしている場合は、その公開ディレクトリ内を確認します。
例えばexample.com/blogのように設置しているときは/blog直下に.htaccessがあることが多いです。
マルチサイト構成の場合はネットワーク設定で.htaccessの場所が変わることがありますので念のため確認してください。
WordPress管理画面(パーマリンク)
管理画面から簡単に.htaccessの再生成や場所のチェックができます。
ダッシュボードの設定からパーマリンク設定に移動してください。
何も編集せずに「変更を保存」をクリックすると、WordPressが必要に応じて.htaccessを書き換えまたは生成します。
もし権限が足りない場合は、管理画面にエラーメッセージが表示されますので、その内容に従って対応してください。
FTPでの確認
FTPクライアントを使ってサーバに接続し、.htaccessを探します。
接続情報が不明な場合はホスティング会社のコントロールパネルで確認してください。
- 接続情報を準備
- 隠しファイルを表示
- public_htmlなどのルートを開く
- .htaccessをダウンロードまたは編集
ファイルが見つからないときは、表示設定やパーミッションを見直してください。
FTPで直接編集する場合は、編集前に必ずローカルにバックアップを取ってください。
SFTPでの確認
SFTPはより安全にファイルを扱える方法ですので、可能であればSFTPで接続してください。
SFTPクライアントで接続したらルートや公開ディレクトリを確認します。
隠しファイルを表示する設定をオンにすることで.htaccessが見えるようになります。
| 操作 | 例 |
|---|---|
| 一覧表示 | ls -la |
| ファイル編集 | nano .htaccess |
| ダウンロード | クライアントのダウンロード機能 |
テキストエディタで開いた際は、改行や文字コードが崩れていないかも確認してください。
SSHでの確認
SSH接続が可能な場合はコマンドラインで素早く確認できます。
まずはls -laで隠しファイルも含めた一覧を表示してください。
特定の場所を検索したいときはfindコマンドを使うと便利です。
例えばfind /var/www -name .htaccessのように実行すると、サーバ内の該当ファイルを探せます。
必要があればcatやlessで中身を確認し、変更する場合はvimやnanoなどで編集してください。
ホスティング別の.htaccess配置
ホスティング環境ごとに.htaccessの設置場所や扱い方は異なります。
ここでは主要な環境別に、探し方と注意点をわかりやすくまとめます。
共用サーバー
共用サーバーではユーザーのウェブ公開ルートに.htaccessを置くのが一般的です。
多くの場合、public_htmlやwwwといったディレクトリが対象になり、FTPで確認できます。
サーバー管理者が上位で制限をかけているとカスタム設定が反映されないことがありますので注意が必要です。
- public_html
- www
- ドキュメントルート
VPS
VPSは自由度が高く、ウェブサーバーの設定次第で.htaccessの有無が変わります。
Apacheを使っている場合はドキュメントルートに置きますが、Nginxでは.htaccessを無視する点に注意が必要です。
| 項目 | 例 |
|---|---|
| ドキュメントルート | /var/www/html |
| ユーザーサイト | /home/ユーザー名/public_html |
| 設定確認コマンド | apachectl -M |
SSHでログインできる環境なら、所有者やパーミッションの確認と変更が容易です。
ApacheのAllowOverride設定が有効であることを必ず確認してください。
マネージドホスティング
マネージドホスティングではプロバイダー側がサーバー設定を管理しているため、.htaccessの利用に制限があることがあります。
場所自体は通常の公開ディレクトリですが、サポート方針によってはサーバー管理画面からの編集が推奨されます。
不可解な挙動が出たら、まずはホスティングのサポートに問い合わせると安心です。
クラウドサーバー
クラウドサーバーはインスタンスの作り方次第で配置場所が変わります。
コンテナやオーケストレーションを使っている場合は、イメージに含めるかマウント先に置く必要があります。
ロードバランサーやCDNを挟んでいると、.htaccessの変更で期待通りに反映されないことがありますので、構成を確認してください。
ローカル環境
ローカル開発ではXAMPPやMAMPなどの配布パッケージに従ってドキュメントルートに置きます。
隠しファイル扱いのためエディタやファイルマネージャで表示設定が必要な場合があります。
本番と同じ動作を確認するために、ローカルでもAllowOverrideの設定を合わせておくことをおすすめします。
.htaccess編集とアクセス権管理
.htaccessはWebサイトの挙動を左右する重要なファイルです。
ちょっとしたミスでサイト全体に影響を与えるため、編集や権限管理は慎重に行う必要があります。
バックアップ作成
編集前には必ずバックアップを作成してください。
バックアップがあれば誤変更や障害発生時に迅速に復旧できます。
手動でのダウンロードに加えて、自動化も検討すると安心です。
- FTPでダウンロード
- SFTPでダウンロード
- SSHでファイルコピー
- ホスティング管理画面のバックアップ機能
- ローカル環境への保存
パーミッション設定
パーミッションの誤設定はセキュリティリスクや動作不良につながります。
一般的には許可を最小限にしつつ、Webサーバーが読み書きできる設定にします。
| 対象 | 推奨パーミッション |
|---|---|
| .htaccess | 644 |
| ディレクトリ | 755 |
| 機密ファイル | 600 |
数値の意味が不安な場合は、ホスティングのサポートに確認すると安全です。
777のような開放的な設定は避け、必要がある場面でも一時的に留めてください。
所有者確認
ファイルの所有者がWebサーバーの実行ユーザーになっているか確認してください。
多くの環境ではwww-dataやapacheといったユーザーが割り当てられます。
所有者が不適切だとパーミッションを正しく設定しても動作しないことがあります。
SSHでchownを使う場合は注意深く操作し、変更前の状態を記録しておくことをおすすめします。
編集ログ管理
誰がいつ編集したかを追跡できるようにログを残しておくと、トラブル対応が楽になります。
バージョン管理やホスティングのファイル履歴機能を利用すると記録と復元が容易です。
小さな変更でもメモを残し、理由や日時を書いておく習慣が役立ちます。
重要なサイトではファイル改ざん検知やアラート設定を導入すると安心です。
.htaccessの作成と復元手順
.htaccessが壊れたときや存在しないときに備えて、作成と復元の手順を知っておくと安心です。
ここではテキスト編集と管理画面からの新規作成、パーマリンク再生成、既存ファイルの復元、生成されたコードの検証方法をわかりやすく解説します。
新規作成(テキスト編集)
テキストエディタで新規ファイルを作成し、ファイル名を.htaccessにして保存します。
設置場所はWordPressのルートディレクトリが基本ですので、サーバーのドキュメントルートにアップロードしてください。
ファイルには最低限のアクセス制御やWordPressが推奨するリダイレクトルールを記述しますが、直接編集する前に既存のルールを理解しておくことが重要です。
権限は一般的に644が推奨されますので、アップロード後にパーミッションを確認してください。
新規作成(管理画面)
WordPress管理画面から簡単に.htaccessを生成する方法もあります。
- 設定→パーマリンク
- 変更を保存
- 自動生成の反映確認
管理画面でパーマリンクを保存すると、WordPressが自動的に必要なリライトルールを.htaccessに書き込みます。
ただし、サーバー側で書き込み権限がない場合は自動生成に失敗するため、そのときは手動で作成する必要があります。
パーマリンク再生成
パーマリンクを再生成することは、.htaccessの問題を解消する第一歩です。
管理画面でパーマリンク設定を開き、変更がなければそのまま「変更を保存」をクリックしてください。
| 操作 | 期待結果 |
|---|---|
| パーマリンク保存 | 書き込み成功 |
| 保存でエラー | 手動編集へ切替 |
| 一時的なパーマリンク変更 | ルール再生成 |
保存後はサイトの代表的なページで404が出ないか確認してください。
既存ファイルの復元
誤って.htaccessを上書きしたり削除した場合は、まずバックアップの有無を確認します。
ホスティングのスナップショットやローカルに保存してあるバックアップがあれば、それを使って元に戻すと安全です。
バックアップがない場合は、サーバーのログや管理画面の履歴から内容を復元できることがありますので確認してください。
復元後はパーミッションと所有者を正しく設定し、ウェブサイト全体の動作を確認することを忘れないでください。
自動生成コードの検証
管理画面やプラグインで自動生成された.htaccessは、必ず中身を検証してください。
まずBEGIN WordPressとEND WordPressのマーカーが適切に配置されているかを確認します。
次に同じルールの重複や不要なリダイレクトがないかをチェックし、第三者の挿入した不正なルールがないかも確認します。
検証後はサイトの代表ページをブラウザでテストし、キャッシュを消去して正常に表示されることを確かめてください。
問題が残る場合は、一時的に元の状態に戻してから段階的にルールを追加して原因を特定する方法をおすすめします。
運用チェックリスト
運用時に確認すべきポイントをわかりやすくまとめました。
定期的なバックアップとパーミッションの確認を習慣化してください。
変更履歴を残し、問題発生時に迅速に復元できる体制を整えましょう。
セキュリティ設定や不要なルールの削除も忘れないでください。
- バックアップ(週次)
- パーミッションの定期確認
- 所有者確認と修正
- アクセスログの監視
- パーマリンク再生成テスト
- .htaccess自動生成コードの検証


