WordPressのアップデート後に思わぬ不具合や動作トラブルに悩んだことはありませんか。
そこで「WordPressのダウングレードが必要だけど、どこから手を付ければいいの?」とお困りの方も多いはずです。
本記事では、WordPress本体やプラグインのダウングレードに活用できるプラグインの特徴や使い方、そして注意点まで丁寧に解説します。
安全にバージョンダウンするための手順やリスク対策も含め、初めての方でも分かりやすくまとめています。
トラブルを回避しながら、安心してWordPressをダウングレードする方法を知りたい方は、ぜひ続きをご覧ください。
WordPressのダウングレードに使えるプラグインの活用法
WordPressのダウングレードは、アップデートによる不具合やテーマ・プラグインとの互換性問題を解消するために必要となることがあります。
手動でのダウングレードは作業が煩雑になりがちですが、専用のプラグインを活用することで、初心者でも手軽かつ安全にバージョンを戻すことが可能です。
プラグインでWordPress本体をダウングレードする目的
WordPressをアップデートした後に、特定のプラグインが動かなくなることや、レイアウトが崩れる不具合が発生することがあります。
このようなトラブルを素早く解決したい時、元の安定したバージョンへ戻すためにダウングレードが必要となります。
また、新しいバージョンで重大なバグが発見された際に、安全が確認されるまで旧バージョンを使い続けるという選択肢も有効です。
ダウングレード用プラグインを選ぶ
代表的なダウングレード用プラグインとして「WP Downgrade Specific Core Version」と「WP Rollback」があります。
以下の表で、それぞれのプラグインの主な特徴を比較します。
プラグイン名 | 用途 | 対応範囲 | 操作の簡単さ |
---|---|---|---|
WP Downgrade Specific Core Version | WordPress本体のダウングレード | 本体のみ | 非常に簡単 |
WP Rollback | プラグインやテーマのバージョン切り替え | プラグイン・テーマ | 簡単 |
自分のダウングレード目的に合わせて、適切なプラグインを選ぶことが大切です。
プラグインのインストール&有効化
今回は、WP Downgrade Specific Core Versionを使ってWordPressをダウングレードしていきましょう。
プラグインをインストール&有効化します。

WordPressのバックアップを取る
まずは、念の為にWordPressのバックアップを取ることから始めましょう。
WP Downgrade Specific Core Versionプラグインを使ってエラーが出たことはこれまでに一度もありませんが、万一に備えてバックアップをとっておいて損はありません。
WordPressのバックアップについてはBackWPupというプラグインで自動で行うことができますのでBackWPupの設定と使い方を参考にしてください。

戻すWordPressバージョンを確認する
次に、戻したいWordPressバージョンを確認しましょう。
WordPress公式サイトにて過去のWordPressバージョン一覧が表示されていますので、自分が戻したいバージョン番号をメモしておきましょう。
上記キャプチャーでは5.0~の旧バージョンしか映っていませんが、4.0台のWordPressバージョンに戻すことも可能です。
WP Downgrade Specific Core Versionを使ったダウングレード手順
ここからいよいよダウングレードの作業に移ります。
ダッシュボードの設定の中にあるWP Downgradeをクリックします。
WordPress Target Version:に先程メモしたダウングレードしたいWordPressバージョンを入力し、変更を保存をクリックします。
edit download URLという項目が表示されますが、これは「WordPressの公式サイト以外から過去バージョンのデータを取得するかしないか?」というチェックボタンですので基本的にチェックは入れなくてOKです。
Up-/Downgrade Coreをクリックします。
再インストールするWordPressバージョンに誤りがないか確認の上、再インストールをクリックします。
旧バージョンのWordPressのインストールが開始されるので、完了までしばらく待ちましょう。
ダウングレードが無事に完了すると、このように「WordPress○○へようこそ」という画面に切り替わり、WordPressが指定したバージョンにダウングレードされています。
これでWordPressのダウングレードは完了です。お疲れさまでした。
ダウングレード前後のバックアップの重要性
ダウングレード作業では、万が一のエラーやデータ破損のリスクを避けるためにも必ずバックアップを取ることが重要です。
データベースとファイル、両方のバックアップを取得しておくことで、不測の事態が起きてもすぐに復元できます。
無料のバックアッププラグインを利用することで、初心者でも手軽に作業できるので、必ずダウングレード前後にバックアップを実行しましょう。
ダウングレード後に発生しやすいトラブル事例
ダウングレード後は、予期せぬエラーや表示崩れなどの問題が生じることがあります。
例えば、データベースの構造が新バージョン向けに変更されている場合、旧バージョンへ戻すとエラーが発生しやすくなります。
また、一部のプラグインが古いWordPressバージョンに対応していないケースもあります。
ダウングレード後はサイトの各ページや機能を忘れずにチェックし、必要に応じて追加の調整やアップデートを行いましょう。
プラグインでWordPress本体をバージョンダウンする手順
WordPress本体のバージョンをダウングレードしたい場合、プラグインを利用することで作業を簡単に行うことができます。
特にWP Downgradeというプラグインを使えば、初心者でも安心してバージョンの切り替えが可能です。
ここからは、具体的な手順をひとつずつ紹介していきます。
対象バージョンの決め方
まず、どのバージョンにダウングレードするかを決める必要があります。
現在のWordPressテーマやプラグインが推奨するバージョンを確認するのがおすすめです。
バグや不具合が発生したタイミングや、利用していたバージョンを参考にするのもよいでしょう。
- テーマやプラグインの公式ページの動作バージョンを確認
- WordPressの過去リリース一覧から安定したバージョンを選択
- 現状の不具合内容や目的を明確にしておく
誤ったバージョンを選ぶと、かえってトラブルが発生する可能性があるため注意しましょう。
WP Downgradeのインストール方法
次に、WPDowngradeのプラグインをサイトにインストールします。
プラグインの導入は、WordPress管理画面のプラグイン新規追加画面から行えます。
手順 | 内容 |
---|---|
1 | 管理画面の「プラグイン」→「新規追加」をクリック |
2 | 検索ボックスに「WP Downgrade」と入力 |
3 | 「今すぐインストール」ボタンを押して有効化 |
インストール後は「有効化」を忘れずに実行してください。
これで、バージョンダウングレードの準備が整いました。
ターゲットバージョンの指定と実行
プラグインを有効化したら、ダウングレードしたいWordPressのバージョンを指定します。
WP Downgradeの設定画面に進み、希望するバージョン番号を入力しましょう。
- 「設定」→「WP Downgrade」をクリック
- 「WPターゲットバージョン」に希望のバージョンを入力
- 「変更を保存」をクリック
- 画面の指示に従い、「再インストール」を実行
再インストールが完了すると、指定したバージョンのWordPress本体へ更新されます。
作業前には必ずバックアップを取るよう心がけておきましょう。
プラグインを個別にダウングレードする方法
WordPressでは、プラグインごとに個別にダウングレードを行うことが可能です。
プラグインのバージョンアップによって不具合が発生した際や、既存のテーマや他プラグインとの互換性の問題が生じた場合に、旧バージョンに戻すことでトラブルを解消できる場合があります。
以下の方法で、安全にプラグインのダウングレードを進めることができます。
WP Rollbackのインストール方法
WP Rollbackは、WordPress公式プラグインディレクトリから簡単にインストールできます。
まず、WordPress管理画面の「プラグイン」メニューから「新規追加」をクリックします。
検索窓に「WP Rollback」と入力し、該当のプラグインが表示されたら「今すぐインストール」を選びます。
インストールが完了したら「有効化」をクリックしてください。
WP Rollbackは、複雑な設定なしですぐに使えるのが特徴です。
- WordPress管理画面にログイン
- 「プラグイン」→「新規追加」をクリック
- 「WP Rollback」で検索しインストール
- 「有効化」でセット完了
リポジトリから旧バージョンを選択・適用
WP Rollbackを有効化すると、インストール済みプラグインの一覧に「Rollback」のボタンが表示されます。
ダウングレードしたいプラグインの「Rollback」をクリックすると、公式リポジトリで公開されている過去バージョンの選択画面が開きます。
希望するバージョンにチェックを入れて「Rollback」を進めることで、自動的にそのバージョンに切り替えられます。
ステップ | 操作内容 |
---|---|
1 | プラグイン一覧で「Rollback」をクリック |
2 | 目的のバージョンを選ぶ |
3 | 確認画面で「Rollback」ボタンを押す |
4 | 自動で旧バージョンにダウングレード完了 |
操作は数クリックで済み、初心者でも扱いやすい点が魅力です。
手動で旧バージョンをアップロードする流れ
WP Rollbackが利用できないケースや、公式ディレクトリにないプラグインの場合は手動でダウングレードを行います。
手順は以下の通りです。
- 公式プラグインディレクトリまたは配布元から旧バージョンのZIPファイルをダウンロード
- WordPress管理画面で対象プラグインを一旦「無効化」し「削除」
- 「新規追加」から「プラグインのアップロード」を選択し、先ほどのZIPをアップロード
- インストール後、有効化
手動なので手間はかかりますが、リポジトリ以外のプラグインにも適用できる柔軟さがあります。
ダウングレード作業の前には必ずバックアップを取ることも忘れないようにしましょう。
ダウングレードプラグインの注意点・リスク
WordPressのダウングレードプラグインは便利な反面、いくつかの注意点やリスクをきちんと押さえておく必要があります。
特にWordPress本体やプラグインとの互換性、自動更新設定との競合、サポートが終了したバージョンを使う際の危険性などに注意が必要です。
互換性エラーのリスク
WordPressやプラグインのダウングレードによって、テーマや他のプラグインとの互換性エラーが発生する可能性があります。
新しいバージョンに合わせて修正された機能が古いバージョンでは動作しないことがあります。
- 画面や機能の不具合が起こる可能性
- カスタマイズが消える場合もある
- 他のプラグインが動かなくなるケースも考えられる
このようなリスクを避けるためには、ダウングレード前に必ずバックアップを取り、テスト環境で動作確認を行うことが大切です。
自動更新との競合問題
WordPressやプラグインは、自動更新機能が標準で有効になっている場合が多いです。
ダウングレードした後に自動更新が再び作動すると、すぐまた最新バージョンになってしまうことがあります。
ダウングレード後の自動更新設定 | 発生するトラブル例 |
---|---|
自動更新を無効化していない | 意図しないタイミングでアップデート |
自動更新を停止している | セキュリティアップデートが適用されない |
適切に自動更新の設定を見直し、必要な場合は手動での管理に切り替えることをおすすめします。
サポート終了したバージョン利用時のリスク
サポートが終了したバージョンを使い続けることには大きなリスクが伴います。
主な問題点は以下の通りです。
- セキュリティホールがそのまま放置される
- 新しい機能や改良が一切受けられない
- 万が一のトラブル時にサポートを受けられない
サポートが終了したバージョンは、悪意ある攻撃者から狙われやすくなります。
可能な限り最新版の利用を心がけ、どうしてもダウングレードが必要な場合は、一時的な対応にとどめるのが安心です。
手動ダウングレードとの違い
WordPressのダウングレードには、プラグインを利用する方法と手動でファイルを操作する方法があります。
どちらも目的は同じですが、作業の手間やリスク、手順の難易度が異なります。
それぞれの方法について違いを知っておくことで、自分に合った安全なダウングレード作業がしやすくなります。
FTPによる手動ダウングレードの概要
FTPを使った手動ダウングレードは、WordPress本体の任意バージョンのファイルを自分で用意し、サーバーにアップロードして上書きする作業です。
あらかじめ公式サイトからダウングレードしたいバージョンのWordPressをダウンロードしておきます。
作業手順の例は下記の通りです。
- 必ず現在のサイト全体のバックアップを取得
- WordPressの該当バージョンを公式サイトからダウンロード
- FTPソフトでサーバーにアクセス
- wp-contentフォルダとwp-config.php以外のWordPressファイルを上書きアップロード
- ブラウザから/wp-admin/へアクセスし、必要ならデータベースのアップデート処理を実行
手動のためミスが起こりやすく、十分な知識と慎重な作業が必要です。
プラグイン利用との作業量の違い
WordPressのダウングレード専用プラグインを使うと、多くの作業工程が自動化されます。
主な違いを以下の表にまとめました。
項目 | 手動ダウングレード | プラグイン利用 |
---|---|---|
ファイル準備 | 手動で公式サイトからダウンロード | 不要(プラグインで自動選択) |
バックアップ | 手動で実施 | プラグインによっては自動で提案 |
ファイルアップロード | FTPを使って手動アップロード | 自動処理 |
手順の難易度 | やや高い | 初心者でも簡単 |
プラグインを利用すれば、専門知識がなくても短時間で安全にダウングレード作業が行えます。
緊急時の復元手順
ダウングレード後にトラブルが発生した場合に備え、復元手順を理解しておくことはとても重要です。
特に手動ダウングレード時は作業前に必ずバックアップを取りましょう。
- バックアップファイルからWebサーバーのデータを上書き戻し
- 必要に応じてデータベースもバックアップ状態に復元
- プラグイン利用の場合、「復元」機能が付いていればクリックだけで戻せる場合もある
- FTPによる復元はファイルの入れ替えやデータベースのインポート作業が必要
不具合発生時はあわてず、必ずバックアップから元の状態に戻す手順を確認してから作業すると安心です。
今後のためのおすすめ運用ポイント
WordPressのダウングレードやプラグインの管理を安全におこなうためには、日々の運用方法がとても重要です。
トラブルを未然に防ぐには、備えと情報収集を怠らないことが大切です。
それぞれのポイントを押さえて、より安心してWordPress運用を続けましょう。
定期的なバックアップ運用
WordPressの更新やダウングレードを行う際には、万が一のトラブルに備えて定期的なバックアップが不可欠です。
バックアップには、データベースとファイルの両方を確実に保存しておくことが大切です。
- 自動バックアッププラグインを利用して定期的にバックアップを取得する
- バックアップデータをローカル環境やクラウドストレージにも保存する
- 復元方法を事前に確認し、いざという時に手順に迷わないようにしておく
こうした準備があることで、安心してWordPressの作業が進められます。
WordPressとプラグインの更新サイクル管理
WordPress本体やプラグインのバージョン管理は、安定運用のためにとても重要です。
不用意なアップデートやダウングレードを避けるためにも、どのタイミングで何を更新したかを記録するようにしましょう。
項目 | 実施内容 | 頻度 |
---|---|---|
WordPress本体 | 更新・ダウングレード前のバックアップ、テスト環境での動作確認 | 新バージョン公開後(大きな変更時) |
プラグイン | 重大バージョンアップ時は慎重に更新、互換性チェック | アップデート通知があった時 |
運用記録 | 更新日や内容の記録(ノートや管理表を活用) | 作業都度 |
記録を残すことで、もしものトラブル時にも原因特定や復旧がスムーズになります。
サーバー側バックアップの活用
レンタルサーバーによっては、自動バックアップやワンクリック復元機能が提供されています。
自身でバックアップを取るだけでなく、サーバー側でも二重の備えをしておくことが安心につながります。
サーバーのバックアップは、復元も簡単なケースが多く、トラブル時にとても頼りになります。
提供されている機能をしっかり確認し、使い方を理解しておくことも大切です。
プラグインを使ったWordPressダウングレードの理解を深めた上で取れる最善策
ここまで、WordPressをダウングレードする際の手順やポイントについて見てきました。
プラグインを活用した方法は、手動によるダウングレードと比べて手軽で安全性が高いという魅力があります。
中でも多くのユーザーが利用している「WP Downgrade」などのプラグインは、専門知識がなくてもバージョンを指定して簡単にダウングレードできるのが特徴です。
ただし、プラグインを使っても、事前のバックアップは必須ですし、万が一の不具合や相性の問題が発生するリスクもゼロではありません。
そのため、プラグインの選定や操作の前には、自分のサイト環境や今後の運用方針を見直すことが大切です。
これらを踏まえた上で、一番大切なのは「ダウングレードが本当に必要か」を慎重に判断することです。
最新バージョンに不具合があれば一時的な対応として有効ですが、「恒久的な方法」とは言えません。
将来的にはプラグインやテーマの対応状況も確認し、できるだけ早めに最新版へアップグレードしたほうが安全です。
適切な準備と注意を怠らず、万が一のトラブルにも落ち着いて対応できるよう心がけておくと安心でしょう。
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